残酷すぎる成功法則

(エリック・バーカー (著),‎ 橘玲 (監修, 翻訳),‎ 竹中てる実 (翻訳))

90歳近くまで現役であった天才ピアニスト、アルトゥール・ルビンシュタインは、不遇な時代を経て演奏家として復活を勝ち得たとき、このような言葉を語りました。

「I have found that if you love life, life will love you back. (人生を愛せば、人生も私を愛してくれるということに気がついた。)」

僕の大好きなフレーズです。
彼のこの成功は、40代半ばになったとき、結婚したばかりの妻のアドバイスによって、芸術家としての自分を再発見したのでした。

本書は、かつて様々な成功者や学者が語った、定評のある成功の法則を、膨大な文献をもとに科学的な見地から有用かどうか検証し、取りまとめた労作です。

僕がもっとも気づきを得たことは、「汝自身を知れ」。すなわち、自分の能力や経験、人的資産をもとにして人生を組み立てることが重要であるということ。

ルビンシュタインのエピソードは、まさにこれで、妻のアドバイスによって自分の天分を初めて理解したことによるものでした。うまく噛み合った瞬間、人生が回り始めるということなのでしょう。

もう一つの啓発は、セルフコンパッションという聞き慣れない言葉でした。
自分への思いやりを大切にしなさい、うまくいかないときは自分自身を許しなさい。
読んでいるときには、自分を許すということが感覚的にわかりませんでしたが、何度か自問自答を繰り返すうちにわかってきました。往々にして張り詰めがちの僕の心も、少し溶けかかって心地よい気分になりました。

その他にも、たくさんの示唆に富むアドバイスがあって、マインドマップにまとめました。新年の指標にできるかと期待して読みましたが、正解でした。実行に移していきます。

なお、成功法則とのタイトルですが、ビジネスでの成功だけではなく、人生の幸福をも成功としていることをお断りしておきます。

翻訳書はすっと頭に入ってこないことがあるので、ごめんなさいマイナス1点として、★4つ。

(2017/12/30読了 ★★★★☆)

 photo by Carmela Nava via frickr

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